さて、来月後半あたりになると3月決算先の有価証券報告書が続々と出てきます。
既に決算短信にて決算を確認しているので、有価証券報告書は特に読まないという方もいるかもしれません。ただ、投資先や監視先については頭の整理をするため、また新たなヒントを得られる可能性もあるため、軽く読んでおいた方がベターです(デイトレやスキャの人は読む必要全くないと思いますが)。

今回は私の投資先の1つである安永を例に確認した方がベターな点を考えていきます。
平成30年3月期の有価証券報告書を見ながら次の有価証券報告書で確認したい点を以下に記載します。



①受注実績
受注実績は必ず確認しましょう。当たり前ですが、受注は将来の売上高です。よって、売上高より受注の方が大切です。
横道にそれますが、たまに適時開示を確認していると「大型受注のお知らせ」というIRが出て、翌日ストップ高とかそんな光景を見たことありませんか?例えば売上高100億円程度の会社が20億円の受注をしました。当然株価には織り込まれていません(なぜか事前に織り込まれるような動きになることもありますが笑)。過年度決算の平均利益率で単純にどれくらいの利益になるか計算すれば、一株当たり利益がどれくらい変化するかおおよそわかります。PERを自分の仮説に基づいて計算し直したりすると、評価が大きく変わったりもします。

ちなみに安永については短信に「機械装置需要が一服」との記載がありましたよね。ここについて有価証券報告書でどの程度か確認するイメージを持っていると良いと思います。
2019-05-30 (1)

②販売実績(相手先)
販売実績については、相手先の内容を確認する程度で良いですが、販売高と構成比が過去と比較してどう変化しているか確認すると良いと思います。ちなみにトヨタとの思惑は今後の話なので、終わった期のトヨタへの販売高が大して変化がなかったとしても落ち込む必要は全くありません笑。
2019-05-30 (2)
③研究開発活動
研究開発活動は必ず確認してください。会社の将来の飯の種ですし、将来の飯の種ということは株価へも大きく影響するものです。平成30年3月期の研究開発でも「車載半導体」「パワー半導体」というような重要なキーワードも出ています。また、安永と言えば、最後に記載のある二次電池関連技術、熱電発電素子関連技術への研究開発も大きく注目されていますから、平成31年3月期の有価証券報告書が出た際はまだ大きな変化はないかもしれませんが、確認すべき事項であると思います。
2019-05-30 (3)
④設備の新設
設備の新設も確認してください。何にいくら投じて、いつ完了してその結果、生産能力がどれくらい増加するかです。生産能力を増強するということは経営層は将来現在のキャパシティ以上の受注を予想しているということです。受注増えるぞ→生産能力増強したぞ→より多くの売上が期待できるぞ、ということです。
2019-05-30 (4)

⑤特定投資株式
どのような会社と関係が深いかを知るのに使えます。基本的に過去からの取引関係の維持・強化のためのもので年度によって大きく変わることはありませんが、もし新たな先が登場したら、その理由について考えたりしていると今後の事業展開のヒントを得られたりします。

2019-05-30 (5)



切りよく5項目挙げましたが、この辺りを確認しながら気になった箇所を自分で更に調査したり、IRに確認したりしていると自分が投資している会社への理解が自然と深まりますのでおススメです。

【DMM FX】入金

3月決算先については、来月に最新の有価証券報告書が出てきますので、たまにはこのような視点で投資先を確認しては如何でしょうか。

2019-05-30 (6)

株式投資の学校

国内最大級のマネーセミナー!

マンツーマンでお金のトレーニング「bookee」