さて、本日の日経平均はさすがに短期的な売られすぎから反発へと転じました。そもそも昨年までに大きく調整していた銘柄も多かったため、ストップ安祭りのような地獄からはほど遠くほっとした方も多かったと思います。ただ、慎重な投資家であれば当然デッドキャットバウンス、二番底を意識するでしょう。今日は短期リバ取りで本格的な買いは二番底以降でという方も多いのではないでしょうか。
今後の見通しを考えるために今日は世界の指数チャートを確認しましょう。
大きな流れを捉えるために今回は移動平均線(75・200)、ライン(トレンドライン・中国だけパラレルライン)だけでかなり単純化して見ていきます。
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【米国】
米国全体を見るのに最も適しているS&P500のチャートです。最初になぜ移動平均線が75日と200日なのか説明しますが、天井圏で75日線と200日線がデッドクロスすると売り転換することが多いからです。実は昨年12月に1回目のデッドクロスが既に発生しています。ここで多くのトレーダーは中長期的なトレンド転換を意識したはずです。しかしながら、年初から大きくリバウンドし、売り豚を焼きながら再度75日線が200日線を上抜きます。その後5月に一旦75日線も200日線も割りましたが再度上昇し、史上最高値を更新します。その後下落をし、現在は75日線と200日線の間に落ちてきたところです。
トレンドラインは12月の底から6月の安値を結んでいます。2点なのでトレンドラインとしては弱いですが、大きなトレンドを捉えるという意味では問題ないと思います。このトレンドラインを昨日終値で割っています。
今後の展開としてメインシナリオとサブシナリオが私の中ではあります。
メインシナリオは昨日を一番底として一旦反発しますが小幅にとどまりレジスタンス(75日線もしくはトレンドライン)に跳ね返される形でいわゆるデッドキャットバウンスの暴落となるシナリオです。大暴落ではなく暴落で、昨年末に付けた2346.58は下回ることなくそこをサポートとして再び上昇するイメージです。
サブシナリオは、昨日を一番底として一旦リバウンドした後、6月の安値もしくは200日線あたりで二番底を付け再度高値を目指すシナリオです。
両シナリオ共昨日を一番底としていますが、まだ昨日が一番底かもわかりませんし、そもそも二番底があるかどうかもわかりません。また、2346.58を下回る大暴落が来る可能性もありますし、考えだしたら切りがありませんが、上述の2シナリオを現時点では強くイメージしています。
【ドイツ】
ドイツも米国と同じで昨年1度目のデッドクロスが発生し、次発生すれば2回目となります。足元では75日線を割り、昨日200日線上で終わりました。なお、75日線は下向きに転じています。
トレンドラインについては完全に割りました。ドイツについては米国より素直にチャートが機能すると思っていて、今後は75日線、トレンドラインがレジスタンスとして機能する可能性が非常に高いと思っています。一旦反発し、200日線を割っていくシナリオが濃厚と考えています。今回のようにまるで支えていたものがなくなったかのように連続でギャップを空けて落ちていく姿は相当深刻に思えます。
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【中国】
上海総合指数です。中国も年始からの暴騰により一旦75日線が200日線を上抜けてます。しかしながら典型的なクライマックスのチャートパターンから一気に下落し、保ち合いを経た後、本日ついに200日線を割りました。
中国についてはトレンドラインではなく、6月の安値にパラレルラインを引きました。このパラレルラインは保ち合いのサポートですが、200日線と共に本日陥落です。米国、ドイツは200日線を割っていないので中国の方が深刻ですね(とはいえ、現在米国とドイツはまだ6日の相場が終わっていないためここで決めつけてはいけませんが)。
今後は普通に考えれば200日線やパラレルラインがレジスタンスとなり、年初来安値の2440.9までに落ちていく可能性が高いです。ただし、中国も国の威信をかけた国家隊というインチキがありますのでこの国の指数も一筋縄ではいかない可能性はあります。
【香港】
中国が胡散臭いこともあるのでハンセンも見ておきましょう。
これまでで一番悪いですね。200日線を大幅に割れています。短期的にリバウンドはする可能性が高いですが、再度200日線を超えるのはかなり困難だと思います。
【日本】
最後に日経平均です。香港と同じく全部割っており、かなり悪いですね。200日線が下向きであることを考えれば最も悪いです。
今年に入り上昇局面では200日線を越えては下げていますが、今回ばかりはトレンドラインも完全に割れ、狭いエリアにトレンドライン、75日線、200日線のレジスタンスが集中してますので上値は相当重いと考えています。増税延期のような裏技しか残された武器はないように思えます。一方下値は昨年末付けた18948.58は日銀がいることもありここを簡単に割ることもないかと思います(割る時は米国と仲良く心中するはずで日本だけ先に逝くことはないと思います)。ただし、昨日ツイートしたとおり日銀自体が将来的なリスクであることは改めて記しておきます。
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ということで前回は米国を見るためにHYG等で暴落リスクを確認しましたが、今回は指数を移動平均線(75・200)とライン(トレンドライン・中国のみパラレルライン)のみで単純化してみることにより如何に状況が悪化しているかを世界横並びで確認したうえで今後のシナリオを考えました。シナリオが当たるかは全くわかりませんが、状況が悪いことはわかっていただけたかと思います。
トランプ砲や日銀出動によりいつまでも何とかなるんじゃないかと考える人も多いと思いますが、マーケットを馬鹿にしたかのような行為を永遠と続けることは不可能で、いつか必ず崩壊の時はやってきます。そのためにも今回のような指数だけでなく、商品、為替、金利も含めたチャートにどこか異変がないか毎日チェックすることが今後は更に大切になってくるかと思います。
それではまた明日も頑張りましょう。
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【香港】
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これまでで一番悪いですね。200日線を大幅に割れています。短期的にリバウンドはする可能性が高いですが、再度200日線を超えるのはかなり困難だと思います。
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